リーダーシップ開発・教育

EQパートナーズ コンサルタント藤本直樹 コラム①「日本の構造 50の統計データで読む 国のかたち(橘木俊昭著)」 序章 第1章 | 2021.08.17

序章 日本の今とコロナ渦

①日本の今を図表で知る
・日本の今の姿を図表を媒介として知る
・分析の方法・・・経済学+社会学+教育学+歴史学等々
・図表は過去から現在迄の変化を分かるように

②日本の特色とその変化
・日本経済の戦後史
 復興⇒高度成長⇒oil shockによるスタグフレーション
 ⇒安定成長⇒バブル経済⇒低成長時代(20~30年間継続)
・日本経済の特徴
 終身雇用・年功序列・メインバンク・株式持ち合い
 ⇒アメリカ式経営方式が好ましい
  安定・平等志向<市場主義・能力+実績主義
・日本の中では家族の役割が大
  従前/国民の98%が結婚する皆婚、子供はふたり
  現在/独身・離婚・高齢単身者の増加、
   ⇒家族の絆が弱まる社会
・福祉の提供方法に大きな変化
  自助か?共助か?公助か?
・日本の学歴社会では機会の平等がなかった
・一億総中流社会⇒格差社会へ
  所得・資産・教育・地域・健康等々の諸格差

③新型コロナウイルスの登場
・感染者数と経済活動水準との間には負の相関がありそう?・・・感染者数は人々が密に接する度合いに比例。
・人々の活動抑制の影響⇒かなりの数の失業者増(中小企業、低所得者、非正規労働者<女性>)
・医療崩壊⇒命の選択、自殺者増、⇔医師・看護師・介護士等医療関係者の環境整備が急務

第1章 日本経済の健康診断

①現在は経済成長率0.9%の低成長時代・・・失われた30年
・高度成長の要因
Ⅰ零からのスタート+復興策、Ⅱ朝鮮戦争特需、Ⅲ高い民間貯蓄率、Ⅳ豊富な労働力、Ⅴ外国技術の導入
Ⅵ年功序列・長期雇用・メインバンク制・株式持ち合い、Ⅶ1㌦=¥360の円安相場
・石油危機⇒スタグフレーションからの脱出⇒省エネルギー技術開発・労働市場のフレキシビリティー性
・長期の大不況(マイナス成長もあり)の要因
 Ⅰバブル経済の崩壊⇒信用収縮、Ⅱ円高等による金融機関の大量な不  良債権、Ⅲ資金繰り悪化+デフレ進行
 Ⅳ少子高齢化⇒豊かになった勤労意欲停滞
・経済成長率の推移
 1956-73/高度成長期/平均9.1% ⇒安定成長期/1974-90/4.2%⇒低成長期/1991-2019/0.9%

②100万人を切った年間出生数・・・なぜ出生率は低下したのか?
・戦前は200万人/年、戦後の第一次ベビーブーム期は最高270万人/年の出生数
・2016年で出生数は100万人/年を切り、出生率も1.44%へ
・出生減少傾向の要因・・・double income no kidsへ
 Ⅰ嫡出子(正式婚姻者の子)のみ出生数と認定、非婚志向の高まり,Ⅱ結婚しても子は精々1-2人、
 II子育てが大きな負担、 Ⅳ家庭外保育環境が不充分 Ⅴ家事・育児を手伝わない夫の存在
 Ⅲ高い教育費 Ⅶ女性の高学歴化⇒女性労働力率の高まり

③労働時間は60年代より約700時間減少・・・日本人は働き過ぎか?
・常用労働者年間一人当たり総実労働時間数の推移
高度成長期は国民も長時間労働にコミット・・・2400時間超/1960(週6日労働)
週休二日制⇒労働時間減少は1975年頃に一時ストップ・・・約2100時間/1975-90
外圧+内圧(働き過ぎ批判)で1990年頃より減少へ・・・1644時間弱/2019

韓国アメリカイタリアカナダ日本イギリスフランススウェーデンデンマークドイツ
1967177917181670164415381505145213801386
主要国の労働者一人当たり年間総労働時間数 2019

特徴:
・韓国やアメリカは日本より長い
・日本人は有給休暇をあまりとらない
・時間外労働の法定割増率は日本は25%、欧州は50%

④製造業の労働生産性は世界一位から十五位へ・・・労働生産性の低下
・なぜ労働生産性が伸びなかったのか?
Ⅰ設備投資を怠った Ⅱ非物質的投資の遅れ・・・研究開発・特許・商標・業務スキル・AI・ネットワーク等 Ⅲ大学教育の欠陥

 1位2位3位4位5位6位7位8位備考
1995日本ベルギールクセンブルクスウェーデンオランダフィンランドフランスドイツ 
2005アイルランドアメリカスウェーデンフィンランドベルギーベルギーオランダ日本 
2016アイルランドスイスデンマークアメリカスウェーデンノルウェーオランダノルウェー日本⑮
労働生産性ランキング 年代別

⑤労働人口の70%超が第三次産業へ・・・産業構造の変化と日本弱体化
・1950年代は第一次産業(農林水産)がほぼ40%・・・1920年以前は60~70%が農業従事者
・1973年には第二次産業(製造・建設・鉱業)が36.6%⇒第二次産業隆盛による高度成長

1980年代の主力は、鉄鋼・造船・機械⇒自動車
・第三次産業(小売・飲食・商・金融・運輸通信・医療・教育・サービス)比率は戦後より継続的に上昇⇒都市への人口移動
・1992年頃より第二次産業が減少・・・モノづくり経済のウェイト低下、サービス産業の隆盛へ
・モノづくり産業の低迷、低生産性のサービス産業の隆盛⇒日本経済弱体化の象徴

低生産性のサービス業・・・自営の多い小売・飲食業、過剰サービスの商業・金融業の慣習
・強い肉体を必要としないサービス産業労働需要の高まり⇒女性の労働進出
・産業別構成比の推移・・・第二次産業は1973年に36.6%がピーク

 第一次第二次第三次
195539.824.335.8
20183.423.573.1
年少人口比率・生産年齢人口比率・高齢化率

特徴:
・生産年齢人口比率は50.9%/2060まで低下⇒経済大幅縮小
・高齢化率は39.9%/2060まで上昇⇒年金・医療費給付大幅カット
・三大都市圏人口比は、34.7%(1950)⇒51.0%(2020)
  増加率(2020/1950)・・・84%(東京)、23%(大阪)、20%(名古屋)⇒東京一極集中=集積効果