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研修・セミナー報告

「DX成功事例から学ぶ! デジタル企画人財が生成AI(ChatGPTなど)を活用し、新たな価値を創造する方法」公開セミナー報告

「DX成功事例から学ぶ! デジタル企画人財が生成AI(ChatGPTなど)を活用し、新たな価値を創造する方法」

  1. 【DXビジネスケーススタディ】住友生命 健康増進型保険「Vitality」におけるDX推進など
  2. ChatGPTのビジネスにおける実践活用事例

講師:岸 和良氏

2024年3月13日にEQパートナーズで開催した公開セミナーについて一部内容を抜粋してご報告致します。

セミナーの内容

安部哲也(EQパートナーズ代表取締役)より
ご講演
 ・自己紹介
 ・1日で学べるDX研修
 ・1. 住友生命の健康増進型保険「Vitality」とDX人財研修
   ・DXの成功公式
   ・DXの5段階
   ・4つのデジタル系ビジネスモデル
   ・DXの人財研修
   ・ビジネスを考えるためのプロセス
 ・2. Chat GPTのビジネスにおける実践活用事例
   ・生成AIを使い切るマインド
   ・生成AIとデジタル共創を活用したWaaSの取り組み
最後に(EQパートナーズより)

安部哲也(EQパートナーズ代表取締役)より

1月に米国シアトル、ラスベガスに出張し、アマゾン・マイクロソフトなどの企業訪問、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー視察)などを行いましたが、DXや生成AIの活用は必須のものになっていることを痛感いたしました。

本日は、住友生命の岸講師にDXの成功事例として「Vitality」の開発経緯や成果、そして生成AIのビジネスでの活用などについてお話いただきます。貴重なお話をお聞きできるのではと思います。

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ご講演

自己紹介

住友生命に新卒で入社後20年前から趣味のボランティアでプロボノ活動をはじめました。会社の仕事の合間に、自分の仕事、他社の顧問などを掛け持ちしてやってきました。

住友生命ではデジタル戦略の立案やDX人材育成を専門とする役員、エグゼクティブ・フェローです。社外では企業や自治体の健康推進の支援や、DXビジネス発想研修等の教育活動を、顧問やアドバイザーの立場で多くやっています。

岸講師のプロフィールの詳細を見る
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1日で学べるDX研修

1日or半日×2回で「楽しみながら6時間後にはDX通」という研修を行なっています。脳疲労ありの難易度が高い研修ですが、ワークショップ中心で楽しみながら学ぶことができ、DXが身近なものであることがわかるということで好評です。企業や官公庁など5年間で累計1300人に受講いただきました。

ワークショップが4つあり、1つずつやるごとに理解が高まります。FacebookやXに投稿しているので動画を見てください。受講生は、最初は不安な顔ですが、最後はにこやかに楽しむ様子になるほど変わります。

研修をやるなら上層部から(または上層部も同時に)を推奨しています。

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1.住友生命の健康増進型保険「Vitality」とDX人財研修

保険業界は競争が激しく、付加価値が無ければ価格の下げ合いに巻き込まれる厳しい世界です。現状のままでは価値が高くなる要素が少ないため、顧客価値が高いものを作る必要がありました。

そして、「新たな価値を提供するためにDXを使う」ということでVaitalityを開発しました。

Vitalityは健康増進への取組みをポイント化し、それに応じてステータスが決まり、保険料の割引やさまざまな特典(リワード)が利用できます。

ウェアラブルデバイスを装着して歩数・心拍等のバイタルデータを取得したり、スマホアプリで健康アンケートに回答したり、健康診断結果を入力したりすることでポイントを獲得し、年間の累計ポイントでステータスが決まる仕組みです。保険料の他にも、ジムの利用料や旅行が安くなったり、スポーツ用品を安く買えたりします。

週に一回ルーレットを回してコーヒーやスムージーが当たる仕組みもあります。また、ルーレットで当たった商品のかわりに赤十字やWWFなどに寄付することもできます。現在は寄付も3億円ほど貯まっています。

このように、楽しみながら健康増進活動を行うことで病気のリスクを軽減・予防できる仕組みです。

アンケート結果から、健康を意識するようになり生活の質が高まったという声を多くいただいています。また、加入者の健診データから、血圧や血糖値、コレステロールが下がったなどの効果が出ています。また、いろいろな会社からの協業のご相談も増えており可能性が広がったと感じています。

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DXの成功公式

日本企業は海外に比べてビジネスモデル戦略が弱いと感じます。また、プラットフォーマなどにみられるDXを使ったビジネスモデルについて、あまり理解していないと感じます。

DXの成功公式は

 (1)何をやるか、(2)経営層の意欲(経営判断や金)、(3)組織、(4)人財能力

の掛け算。特に(1)(4)が大事です。

(1)何をやるか、が具体的で絞れているほど成功します。従来型のシステム部門はシステムを構築することは得意ですが、ビジネスについてはわかっていないことが多いため、経営レベルで考える必要があります。

(4)の人財能力も経営層が頑張るだけではダメで、人財教育が必要です。

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DXの5段階

DXには5つの段階があります。

  • レベル1: 単なる電子化(会社視点) デジタイゼーション
  • レベル2: 電子化(顧客視点) デジタライゼーション
  • レベル3: 既存のビジネスモデルの中で今までにない価値を提供。 ex)住友生命「Vitality」
  • レベル4: ビジネスモデルの転換を行い今までにない価値を既存市場だけでなく新市場に提供する
  • レベル5: 破壊的ビジネスモデル。Uber,Airbnbなどのように他業界を席捲する

多くの日本の企業が目指すレベルはレベル3です。それ以上だと自社のビジネスモデルを壊してしまいます。

レベル4はビジネスモデルを変えて新しい市場に入るものですが、やるとすればグループ会社、合弁会社などでやることになると思います。

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4つのデジタル系ビジネスモデル

  1. デジタル集客系、マッチング、マーケットプレイス: Amazon, X Instagramなど、巨大化しないと儲からない 
  2. デジタル商材系: オンラインストレージ、記事サイトなどデジタルの商材。コピーだけで世界に拡散できる。巨大化しなくても儲かる
  3. リアルビジネス+デジタル
  4. リアルビジネス

(3)(4)は従来型のビジネスモデルです。顧客接点が店や工場になります。現在の多くの日本の事業会社は(4)です。

(1)(2)を使って顧客接点を増やしているケースが(3)になります。デジタルを活用し、人が介在しなくても顧客の情報が蓄積する仕組みを作り、顧客の生の声などの情報を集めて商品開発に活かすなどです。

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DXの人財研修

世の中のデジタル化の変化に社内の人財がついていっていないと感じており、DXを理解する研修を始めました。

デジタルでものを売るための発想力を鍛える「マインドセット研修」では、例えば演習として「価値がないと思われる貝殻、流木、砂などをいかに高く売るか」を考えるワークショップを行っています。

「誰かにとっては無価値でも誰かにとっては価値がある」という発想を持てるかどうかが新しいビジネスモデルの創出において重要なので、この研修では1日で4つのワークショップをやります。

マインドセット研修後も継続する人には、社会課題解決のビジネスを考える「ビジネス発想力研修」も行なっています。

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ビジネスを考えるためのプロセス

  • Step1 : あったらいいなと思うことを考える
  • Step2 : 他との差別化ポイント・価格競争力を考える
  • Step3 : ビジネスモデル設計

差別化のポイントには、社会的価値や寄付なども含まれます。またビジネスの仕掛けには図にあるようなさまざまな仕掛けを検討しますが、研修では、これらを具体的にどう実装するのか徹底的に鍛えます。脳圧トレーニングと呼んでおり、とても疲れますが好評です。DXをやるということは、これらの用語についてしっかり話ができるということなのです。

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2. Chat GPTのビジネスにおける実践活用事例

生成AIを使い切るマインド

生成AIは、アメリカでは新規業務(攻めのDX)に使うと良いと考えられています。日本では攻めのDXへの活用はまだ消極的ですが、社内にないアイディアが出てきますし、新規業務は既存業務のようなルールや制約などが無く、自由にできるため有効であると思います。

住友生命はVitalityの健康増進の価値提供から得た経験をもとに、さらなる顧客価値拡大を目指し、2030年に向けて、子供の教育、妊活、未病、婚活などの非保険領域のサービスを展開する予定です。こういった新規業務に生成AIを積極的に活用することで「健康長寿社会の実現に向けてウェルビーイングサービス領域におけるトップランナー」を目指しています。

今までは外注していた業務も生成AIを使えば内製できるのではないかと思います。ただし現行の能力やマインドのままで現行の業務に使っても成果は少ないです。

生成AIを使い切るためにはマインドチェンジが必要なので、まずは教育をした上で、新規ビジネスを拡大するために、そしてイノベーション創出のために使う事が有効と考えています。

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生成AIとデジタル共創を活用したWaaSの取り組み

現在、生成AIとデジタル共創を活用したVitalityの価値向上やWaaS(Well-being as a Service)商品・サービスの開発に取り組んでいます。

1万人のDXビジネス検定の問題作成や、新サービスのコンテンツ生成、寓話で学ぶビジネスモデルの寓話作成などに活用しています。

人財育成の面においても、全く経験がなかった人(インフラエンジニアAさん。2年ほど前に異動してきた方)もChatGPTで知識・スキルを補うことで短期間に成長することができています。

象徴的な活用法としては、生成AIをビジネス発想のワークショップで使う事が挙げられます。現在4つのグループワークがある研修は、それぞれの課題を人手で一日かけて考えて発表してもらいますが、ChatGPTでは数秒で人手と同等以上の良い回答が出てきます。新規ビジネス発想の研修を受けた後には、ビジネスリテラシが向上し、自分でもChatGPTを有効に活用できるようになると思います。

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最後に(EQパートナーズより)

DXの成功事例として顧客価値を高めWell-Beingを実現する住友生命「Vitality」についてご説明いただくとともに、DXビジネスを考える上でのステップやビジネスモデルについて、さらには、ビジネスの価値向上やイノベーションに生成AIを活用していくこと、そしてそのために取り組んでいらっしゃる人財育成についてなど、多岐にわたる示唆に富むお話をいただきました。本当にありがとうございました。

EQパートナーズでは、皆様のご関心が高いと思われるテーマについて、随時、公開セミナーを開催しております。

今回のセミナーにて一端をご紹介しました岸講師の研修を行うことも可能です。下記、その研修プログラムの一例をご紹介します。研修時間や内容は、ご相談の上でカスタマイズも可能です。ご希望やご質問がございましたら、EQパートナーズまでお問い合わせいただけましたら幸いです。

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