新入社員の受け入れにおいて(中村好伸)
桜の咲く中で今年も新入社員を迎い入れてお忙しいことと思います。
新入社員といえば、今年の新入社員はどのようなタイプでしょうか?
「新入社員の特徴とタイプ」は、日本生産性本部が、新入社員を対象に就労意識をテーマとする調査を永年にわたって実施し、その年ごとの新入社員の特徴を発表してきました。一旦、2017年度をもって終了しましたが、惜しむ声に押されて、2018年度からは、産労総合研究所に引き継がれて今も続いています。
例えば、2018年度は、
「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」
―SNSを活用してグループの協力関係を作りスピーディーに活動―
平昌オリンピックで金メダルを獲得した女子チームパシュートで、メンバー3人が順序を入れ換えながらリンクを疾走する姿を彷彿させる命名。数年続く売り手市場傾向を追い風に、少数の仲間同士でSNSを活用し、綿密な情報交換で協力関係を構築し、内定というゴールをめざし、スピーディーに就職活動を終えることができたと付けられました。
皆さんは、昨年度の新入社員のタイプを憶えていますか?
「仲間が恋しい ソロキャンプタイプ」
です。昨年の春、大学を卒業した新入社員の就職活動は、経団連の「採用選考に関する指針」が廃止され、政府による日程ルールが提示される初年度でした。3年生夏頃からのインターンシップは、従来どおりでしたが、広報活動が始まる3年生の2月以降は、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の時期と重なり、その影響を大きく受けることになりました。2020年2月頃より、新型コロナウイルス感染拡大に伴って、リアルでの就職イベントや選考が中止・延期となり、面接までオンラインでの選考に切り替える企業も増加しました。
春までに実質的な就職活動を終えていた学生にはあまり影響がなかったのですが、多くの学生は、準備期間もなく、就職、イベント、選考(説明会、試験、面接等)のスケジュール変更、オンライン変更への対応に直面することになりました。また就職内定状況の数値では、過去と比べそれほど悪い数値ではないが、航空・運輸業界や旅行関連など希望業種の変更を、余儀なくされるなど厳しい就職活動と言われた年代です。
大学生活でも、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンライン授業に切り替える大学、構内への出入りや課外活動を制限する大学が増え、同級生や教員、就職支援職員と対面で会う機会が激減しました。こうした大学生活や就職活動を経て入社した新入社員は、この選択で良かったのか疑問を持っている可能性も高く、さらに、例年、就職活動の過程で学んでいた社会のルールを、オンラインによる就職活動のために身に付けられていない新入社員も多いと言われていましたが、皆さんの会社では順調に成長されてますでしょうか。
そんな新入社員たちも先輩社員として後輩を受け入れることになります。職場の先輩社員の皆さんもリモート勤務もあり自分の成長にも自信の持てない日々を過ごしていないでしょうか。また受け入れ職場の上司の皆さんは不安を持っていないでしょうか。このような皆様の悩みの相談相手になれればうれしく思います。
是非お気軽にお声掛けください。
EQパートナーズ株式会社 執行役員・エグゼクティブ・コンサルタント・講師 中村好伸
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