ダイバーシティ&インクルージョン(堀井利江)
2022年6月23日~29日は内閣府が設定している、男女共同参画週間でした。男性と女性が職場で、学校で、地域で、家庭で、それぞれの個性と能力を発揮できる「男女共同参画社会」を実現するために国民ひとりひとりの取組を進めよう、というものです。今年のキャッチフレーズ
『「あなたらしい」を築く「あたらしい」社会へ』。
17歳の方の作品が選ばれました。みなさんにとって、「あなたらしい」を築ける職場とはどのようなものでしょうか。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)について、ご要望をいただくことが多くなっています。このコラムをお読みいただいているみなさんにとってはなじみのある言葉だと思いますが、社員の方々にとってはまだまだピンとこない、というお声もよく聞きます。
ダイバーシティとは多様性、インクルージョンとは受容し一体化する、という意味ですが、D&Iはそれ自体が目的ではなく、企業が長期的に成長し続けるための手段として、なくてはならないものになってきています。
我々をとりまく環境は変化しています。グローバルな競争は激化し、産業構造変化は加速化し、イノベーション創出、リスク管理が求められます。そして少子高齢化。労働力不足は待ったなしです。これに対応するには、従来の「日本人」「男性」中心から、多様な人々の活躍へ向かっていく必要が出てきます。
また、人財の多様性といっても
- 外面的な多様性(性別、年齢、国籍、障がいの有無など)
- 内面的な多様性(思考、コミュニケーションスタイル、スキルなど)
があります。日本ではまだまだ外面的な多様性について語られることが多いのですが、内面的な多様性も含めて受け入れ、活かしてこそ、イノベーションに結びつくのではないでしょうか。ということは、多くの企業が喫緊の課題としてあげておられる「女性活躍」は、ダイバーシティのまだまだ第一歩、といえますね。
「女性活躍」を考える際、男性のことももっと考えていく必要があります。男性のみなさんは職場において「男性とはこうあるべき」というアンコンシャスバイアスに縛られてこなかったでしょうか。ワークライフバランスを考え、もっと家事育児に注力したい、悔いのない介護をしたい、地域に貢献したい、そんな男性が増えてきています。
もっと男性を開放し「あなたらしく」生きてもらい、そこから得られる知恵や工夫やエネルギーをまた職場に還元し、「あたらしい」社会を作るイノベーションに結び付けていく、そんなこともご一緒に考えてみたいと思います。
EQパートナーズ株式会社 執行役員・エグゼクティブコンサルタント 堀井利江
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