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「アンコンシャスバイアス」を認識しよう!!
(堀井利江)

今年もいよいよあとわずかとなりました。年始に今年の目標を立てた方も多いと思います。進捗はいかがでしょうか。まだ時間はあります。もうひと踏ん張り。納得いく一年にいたしましょう。

さて、これからのよりよい組織作りのために、少しリフレッシュしてみましょう。
「思い込み」からの解放、です。

「アンコンシャスバイアス」についてご要望を受けることが多くなりました。アンコンシャスバイアスとは、人が無意識のうちに持つ偏見や固定観念のことで、過去の経験や環境から、年齢や性別、人種などを根拠として決めつけを行うことをいいます。自分では気づかないことも多いのですが、たとえばこんな例があります。

「重い荷物を荷車に乗せて坂道を登る親子連れがいます。前を引っ張る人に『後ろを押すのはあなたの息子さんですか?』と尋ねると『はい、力強い自慢の息子です』。後ろを押す人に『前を引っ張っているのはあなたのお父さんですね』と尋ねると『とんでもない!』」
重い荷物を運ぶ=男性、と思ってしまいがちですが、お母さんの可能性もありますね。

アンコンシャスバイアスには、こんなものがあります。いくつかご紹介しましょう。
「ステレオタイプ」
人の属性をもとに先入観や固定観念で決めつけてしまうこと(男性なら仕事第一に行動できるはず、など)
「慈悲的差別」
自分より立場が弱いと思う他人に対して本人に確認せずに先回りして不要な配慮や気遣いをすること(育児中の社員には困難な仕事はさせない、など)
「確証バイアス」
自分の考えや経験則を正当化する情報ばかりを探してしまうこと。
思い当たるものはありますか。自分は大丈夫、と思っていても意外にあるものではないでしょうか。

また、「インポスター症候群」という言葉をご存じでしょうか。
インポスターとは英語で詐欺師のこと。自分の力で何かを達成し、周囲から高く評価されても、自分にはそのような能力はない、評価されるに値しないと自己を過少評価し、周囲を騙しているように感じてしまう傾向のことです。これは特に女性に多く、Meta(旧Facebook)のCOOだったシェリル・サンドバーグ氏も著書「LEAN IN」の中で自身がそうであったと語っています。女性登用の促進を考える際、認識しておく必要があります。自信のなさは謙虚さ、とも見えがちですが、その方の状況や本当の気持ち、チャレンジを阻害する真の要因を考えていく必要がありますね。

アンコンシャスバイアスを認識しないで放置すると、適正な人財育成の妨げになる可能性があります。アンコンシャスバイアスは誰もが持っている、ということを認識した上で、それを乗り越えるべく、ひとりひとりの状況を理解し、その可能性を狭めることのないように取り組んでまいりましょう。

EQパートナーズ株式会社執行役員・エグゼクティブコンサルタント 堀井利江

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