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あなたのまわりのジェンダーギャップは? (堀井利江)

気温差が激しい日々が続いていますがお元気でお過ごしでしょうか。適度な運動と休息、そして質の高い睡眠をとることを意識して、この夏を乗り切りましょう。

諸外国と比較して実現度が低い日本の男女平等

さて、6月21日に世界経済フォーラムが「ジェンダー・ギャップ指数」を発表しました。これは男女平等がどれだけ実現できているかを数値にしたもので、調査対象の146か国のうち、日本は過去最低の125位でした。主要7か国(G7)では最低水準です。調査は「政治」「経済」「教育」「健康」の4分野で、日本は「政治」「経済」のスコアがもともと低く、今回さらに悪化しています。

「経済」でいうと、調査項目は、男女の賃金格差と、労働人口、管理職、専門職等における男女比、となっています。

政府は東証プライム上場企業に女性役員の比率を2030年までに30%以上にする目標を掲げていますが、22年5月末現在の日本の上場企業の女性役員比率は9.1%であり、フランス45.2%、イタリア42.6%、イギリス40.9%など諸外国と比較して非常に低い水準と言えます。

日本の現状を考える~家庭内や社会から求められる役割、そしてアンコンシャスバイアス

では、日本の女性は、諸外国の女性と比較してビジネス遂行能力が低いでしょうか?

教育においては、99%男女平等である、と調査では分析されています。なぜ女性が活躍できる土台が整わないのでしょうか。家庭内の役割分担、社会から求められる役割も大きな要因のひとつです。世界で最も睡眠時間が短いのが日本のワーキングマザーたちであると言われています。

企業としてはどうでしょうか。さまざまな企業の方とお話する機会がありますが、登用する側にも、される側にも、まだまだ「アンコンシャスバイアス」があるのではないでしょうか。登用する側からは「適切な人財がいない」、登用される側からは「とても今の上司のようには働けない」などの声があがります。どうも従来のマネジメントスタイルを基準にしているように思えます。

チャレンジさせる勇気と育てる覚悟を自身もキャリアの可能性を信じよう!

一方で能力を発揮したい女性たちは確実に増えてきています。また男性も仕事は頑張りつつ、もっと家庭や地域の活動などに注力したい人たちも増えています。

抜擢する際に「下駄をはかせる」などと言われ、特別扱いのように言われます。しかしそもそも現在の意思決定者の多くには、家庭のこと、地域社会の一員としての責務などを引き受けてくださる方がおられた。そのおかげで仕事に注力できた。これは「すでに下駄を履いている」と言えませんか。

登用する側にはチャレンジさせる勇気と育てる覚悟を、登用される側には自身のキャリアの可能性にもっと興味を持つことで未来が切り開けるのではないでしょうか。

また女性の登用だけでなく、男性を「男性なら仕事優先」のような「『男らしさ』の呪縛」から解き放つことでまた新たなパワーが生まれ、組織に還元されることでしょう。人には無限の可能性があります。

イノベイティブでリスクに強い組織に向けて~女性の活躍はダイバーシティ推進の第一歩

女性の活躍はダイバーシティ推進の第一歩です。昨今はダイバーシティ(多様性)だけでなく、エクイティ(公平/公正)インクルージョン(包摂性)を含めてDE&Iと表現されることが増えてきました。これが実現できる組織になることによって、イノベーションが生まれ、リスクを回避する力になります。また良い職場になることで採用力、定着率がアップします。

多様な人たちが安心してチャレンジできる職場作りにご一緒に取り組んでまいりましょう。

EQパートナーズ株式会社   執行役員・エグゼクティブコンサルタント・講師  堀井利江

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